西鬼怒川土地改良区

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田んぼダムの取り組みについて

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田んぼダムの取り組みについて

令和4年1月7日、西鬼怒川土地改良区と宇都宮市は「田んぼダムに関する協力協定書」を締結いたしました。

協定書締結式の様子 亀井照明理事長と佐藤栄一宇都宮市長 改良区三役・事務局長と佐藤市長

 

 

 田んぼダムへの取り組みについて

 田んぼダムとは 田んぼが有している「水を貯める機能」を利用し、大雨の際に一時的に田んぼに水を貯め、徐々に排水することで農地や市街地の洪水被害を軽減しようという取り組みです。具体的には、水田の排水口(尻水口)に排水量を抑制するマス(排水調整マス)を設置し、水田に降った雨水を一時的に貯め、排水路や河川への排水を緩やかにします。台風などの大雨の際には、田んぼダムによって河川の急激な増水が抑えられることから、河川溢水による浸水被害を軽減することが期待されます。

 

 

 この田んぼダムは宇都宮市が策定した「宇都宮市総合治水・雨水対策推進計画」に基づき、市が実施範囲を設定しております。現在は、2019年10月の台風19号で、河川溢水による浸水被害が特に顕著であった、田川や姿川の上流に広がる水田が実施対象になっており、当改良区で田んぼダム実施の対象範囲となっているのは、御用川流域と山田川流域です。

 令和3年度は、河内西部地区上田西芦沼地区上河内中央地区古用水地区で田んぼダムの設置を行い、令和4年度では上記4地区に加え、山田川沿岸地区、下田原南部地区、竹林地区でも田んぼダムの設置を行いました。対象となる組合員の皆様には個別に協力意向調査が行われ、同意を得られた方から順次設置を進め、宇都宮市の当初計画(令和3年度~令和5年度の3か年計画)に対し、令和3年度、4年度で約81%の面積(約464ヘクタール)に田んぼダムの設置が完了いたしました。令和5年度では、過去の田んぼダム協力意向確認調査において未回答だった組合員や、協力いただけなかった組合員へ再度意向確認を行い、令和5年度での事業完了を目指して取り組んでまいります。

 また当改良区としては、田んぼダムを実施する河川流域の範囲を拡大いただくよう、宇都宮市へ要望しているところです。なお、田んぼダム設置に係る費用については、全額宇都宮市からの補助金によって賄われます。

 

田んぼダム(排水調整マス)を設置した水田の排水口 協定書締結式の新聞報道(下野新聞)

 

 当改良区は今後も宇都宮市が実施する田んぼダムの取り組みに全面的に協力し、宇都宮市内の洪水被害軽減の一助となれるよう努めて参ります。田んぼダムの普及拡大に当たっては、組合員の皆様のご理解とご協力が何よりも重要です。引き続き役職員一体となり宇都宮市と連携しながら、組合員の皆様の理解促進に取り組んでまいります。

 

田んぼダム普及対象エリアにおいて、田んぼダム設置へ協力した土地改良区と農業者は、以下の支援策が受けられます。

 

①あぜ塗り機導入費支援補助金

・田んぼの貯水力強化を目的として、あぜ塗り機導入に係る費用について、補助率2/3の支援を受けることが出来ます。

 

②農道・水路整備用資材支給(原材料支給)

・上限額50万円を上限額100万円に引き上げた支援を受けられます。

 

③土地改良事業等補助(市単独かんがい排水補助金)

・用排水路や農道の修繕等に係る費用について、通常の補助率1/2から補助率2/3へ引き上げた補助を受けることが出来ます。

 

【動画】田んぼダム設置の方法(外部リンクYouTube)